歯に関するトピックス |
2007/12/17 |
緑茶について |
緑茶には、カテキンとフッ素という、虫歯菌を抑える成分が豊富に含まれています。カテキンは、緑茶の渋みのもとになる成分で、酸に強く、様々な病原菌に対する強い抗菌作用を備えています。緑茶のカテキンには、虫歯菌を殺す作用と虫歯菌が歯垢を作るときの酵素の働きを阻害する作用のあることがわかっています。つまり、カテキンは歯垢を作るのを抑えて、虫歯ができるのを防いでくれるのです。また、緑茶にはフッ素(歯磨き剤に含まれている)も豊富に含まれています。
フッ素がエナメル質と結びついて酸の侵食を防ぐという、殺菌予防効果と酸化防止効果があります。
さらに、虫歯菌に対する殺菌だけでなく、インフルエンザや肝炎などのウイルス性の感染症を防ぐ抗ウイルス性効果もあるので、この時期、意識して緑茶を飲んだり、お茶でうがいをしたりするように心がけると良いかもしれませんね。
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2007/11/15
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タバコと歯周病について |
タバコの煙には、 ニコチン、タール、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、など二百種類以上の 有害物質 が含まれているのはご存知だと思いますが、これらの物質が、肺や心臓に害を与えるのと同様に、 歯の周りの組織にも悪い影響 を及ぼします。
厚生労働省では、 喫煙習慣 は肺がん、気管支炎などとともに “歯周病” をおこす要因であるとも指摘しています。
最近の調査では、タパコを吸う人は吸わない人と比べて、歯周病の発症・進行の危険が2〜9倍にも高まることが判明しています。治療後の回復の程度も、悪くなってしまいます。
さらに、味覚が低下することもあり、口臭の原因にもなります。歯周病を本気で治すには禁煙も必要ですね。
歯周病は、慢性疾患。気づかない間に、静かに進行していくことが多い病気です。
歯科医院で定期的に検診を受けるなど、注意して下さいね。 |
2007/10/16 |
唾液の働き |
唾液は、食べ物の消化を助ける、味を感じさせるといった働きの他にもさまざまな働きがあります。
たとえば、食べかすを洗い流したり(洗浄作用)、むし歯菌などがつくった酸で酸性になったプラーク(歯垢)を中性に戻そうとしたり(緩衝作用)、酸で溶かされた歯のエナメル質をもとに戻したり(再石灰化作用)してむし歯を防いでいます。また、口の中の粘膜の乾燥を防いだり(粘膜の保護作用)、細菌の発育を妨げることにより(抗菌作用、免疫作用)歯ぐきや口の中の粘膜を守っています。
唾液は、食べ物をかんだときの刺激や味覚、視覚などによって分泌されます。
噛めば噛むほど分泌されますので、忙しいこの現代、普段の食事をゆっくりよく噛んで、味わいながら食べることを大切にしたいですね。
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2007/09/14 |
知覚過敏について |
何らかの原因で歯のエナメル質や、セメント質がすり減ってその下の象牙質が露出してしまい、冷たい水や甘いものが歯に染みることを知覚過敏(ちかくかびん)といいます。寒い季節に外出した時に歯がしみることもありますよね。
虫歯が見当たらないのに冷たいものがしみたり、歯ブラシが当たるとピリッと痛かったりする場合には、「知覚過敏」の可能性があります。
象牙質には神経の管が通っているため、歯にしみるのです。
歯と歯茎の境目はゴシゴシ磨きすぎるとよくありません。
また、知覚過敏用の歯磨き粉を使用して、やわらかめの歯ブラシで細かく丁寧に磨くことが大切です。
あまりにも歯がしみるようなら、すみやかに歯医者さんに診てもらいましょう。
歯周病が知らない間に進行し歯茎が下がっている事が原因で知覚過敏になっている事もあるので、早期発見、早期治療が一番です!
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2007/08/17 |
口臭について |
口臭の原因には様々なものがありますが、その原因の90%以上はお口の中の細菌が産生する「揮発性ガス」というものです。
<口臭の生じる原因として>
口腔内の不潔、大きい虫歯、歯周病、胃、肺、鼻の病気によるものや、唾液の減少によるものがありますが、『口臭』の原因の80%以上は口腔局所にあると言われ、殆どの場合、歯周病と舌(ぜつ、した、べろ)にとりついた舌苔(ぜつたい)が口臭の原因とされています。
舌苔とは舌の表面に付く白い苔のようなものです。
<口臭の生理的要因として>
生理的口臭といって、空腹、起床、睡眠不足の時に発生するものです。
<食べ物によるものとして>
ニラ、コンニャク、お酒、タバコの摂取によっても生じます。
《口臭予防》
1.できるだけお口の中を唾液で湿った状態に保つ
・お口の中が唾液で湿っていると、「揮発性ガス」が放散しにくくなります。
・唾液には殺菌作用があるので、「揮発性ガス」を産生する細菌の増殖が抑えられます。
2.歯磨きをしっかりと行い、お口の中をきれいにする
・「揮発性ガス」を産生する細菌の数を減らすことで、口臭を予防できます。
これらは口臭予防だけではなく、虫歯や歯周病などの予防にも効果がありますので、ぜひ実践してみて下さい。 |
2007/07/13 |
妊婦必見 |
妊婦の歯科治療は胎児に影響のないことが、アメリカの雑誌で紹介された。
それよりも、妊娠中にキシリトール入りのガムをかむ(1日3回)と、子供の虫歯が減少するという話である。ミュータンス菌が減少するため子供にうつりにくくなるものだ。
妊婦の方は生後6ヶ月位まで、ガムを咬むことも、おすすめかもしれませんね。
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2007/06/15 |
歯肉マッサージで健康に |
ある女性歯科医から、こんなことを教えられた。「表側の歯茎の根元の部分を1日に2回ほど
指で優しく撫でると、歯茎の血行が良くなって、抜歯が必要な重症の歯周病の患者さんでも
、歯を抜かずに済み、歯が元気を取り戻す例がたくさんあるのです。」歯肉のマッサージを実践している彼女は、同時に信じられないほど若々しいことで評判だった。顔には1つもシワがなく、肌には張りがあって誰が見ても30代にしかみえないが、実際は50歳を超えている。
驚くべき若さを目にした。
日本人は、歯周病により中年以降に歯を失う人が多く、80歳になると自分の歯を20本以上持っている人は、約21%しかいない。長寿の人は、歯がしっかりしているのはよく知られているが、最近では、歯周病が動脈硬化をはじめとする全身の病気と関係することが分かってきた。歯周病があると口の中の細菌が全身に悪さをするらしい。
歯茎を守ることは、全身の健康と大いに関係して、体を若々しく保つことになります。 (日経ビジネスより引用)
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2007/05/16 |
親知らずについて |
親知らずは、第三大臼歯(前から数えて8番目の歯です。)といって通常必要とされていない歯です。
この名前の由来は、20歳前後から生える場合が多く、親から独立する年頃で、親が知らないうちに生えてくる、または、昔は平均寿命が短く、親が亡くなってから生えてくると言った事のようです。
上下とも真直ぐ生えていて問題なく噛めているのであれば、あえて抜く必要がありませんが、近年、日本人は食生活の変化で顎の骨が小さくなる傾向にあり、親知らずがきちんと生えるスペースがなく、一番奥にある為歯ブラシが届かず、細菌が入りやすくなってしまいます。
それによって虫歯になったり、歯ぐきが腫れたりしてしまいます。 うまく生えても磨き難い場所なので虫歯や歯周病にかかる率が高く、保存治療も道具が入らずできません。
親知らずといっても、必ず抜くというわけではありません。抜いた方がよい場合もあれば、抜かない方がよい場合もあります。
「親知らず」が生えている人も、いない人も、自分の「親知らず」の状態がどのようになっているのかを知っておくことも必要です。1度、かかりつけの歯科医に相談してみてはいかがでしょうか。
きちんと生えている人も、特に上の「親知らず」は歯ブラシが届きにくく、虫歯になってしまうケースが多く見受けられますので、いずれにせよ、歯磨きは念入りにしましょう。 |
2007/04/13 |
キシリトールについて |
<キシリトールとは>
“白樺”や“樫の木”などの原料から作られる 天然素材 の 甘味料 です。糖アルコールの中では最も甘く、砂糖と同じと言われています。
また溶解時に吸熱反応(砂糖の8倍)が起こるので口の中で冷涼感が得られるのも一つの特徴です。
<キシリトールの効果>
1.むし歯の原因となる 酸 を作りません。
2.プラーク(むし歯菌がつくる歯の表面に存在する白くてネバネバしたもの)をつくる材料に
なりません。
3.歯ブラシで落としやすいプラークに変えます。
4.むし歯菌を減らします。
5.再石灰化(溶け出した歯質を元に戻すこと)を助けます。
<効果的なキシリトールの摂り方>
むし歯を効果的に予防するには、高濃度のキシリトール配合ガムか錠菓を、できるだけ長く 口の中に入れておくことです。
ガムでいえば、 1回に5分程度は噛みましょう 。 1日3回以上 摂取し、こを3週間継続 すると口腔環境改善の効果が現れてくるといわれます。 タブレットでは、噛まずにゆっくり溶かして唾液をお口の中全体にいきわたらせることがポイントです。
食後がベストですが、食間でもかまいません。
ただし、 あくまでもハミガキや規則正しい食生活、定期的な歯科検診などは忘れずに! キシリトールでむし歯予防につとめましょう! |
2007/03/14 |
フッ素について |
<フッ素の効果について>
◎歯の表の構造を変えて、むし歯に対して強くする。
◎再石灰化(ミクロの単位で歯を修復する)
◎フッ素自身がむし歯菌に対して、抗菌力を持っている。
他にもこんな効果があります。
歯周病の予防
知覚過敏の軽減
口臭予防
<フッ素の安全性>
どんなに安全と思われている物質でも、量が過ぎれば害を生じます。
フッ素も同様で、適量では、むし歯予防に役立ちますが、一度に過量に摂取すれば急性中毒が起こります。
しかし、院内で行われるフッ素塗布や家庭で行われているフッ素入り歯磨材、ジェル、フッ素洗口などの使用においては、適量を使用している限り問題になることはありません。
以前、ある学者から「水道水にフッ化物が添加されている地域では、ガンによる死亡率が高い」という報告がなされたことがありましたが、その後の調査により、統計上の誤りであることがわかり、この説は否定されました。
WHO(世界保健機構)、FDI(国際歯科連盟)、日本口腔衛生学会、厚生省、文部省など行政組織がフッ素にかかわる研究データを収集し、検討を加えた結果としてフッ素を推奨しています。
そして、フッ素は現在世界66ヶ国で利用されています。 |
2007/02/13 |
梅の効果 |
和歌山県のみなべ町では梅の研究をしている。
この度、梅エキスを使った研究で、梅に抗酸化物質のフラボノイドが含まれていることが分かったそうである。
最近、酸化ストレスが、がん、動脈硬化、糖尿病などいろいろな病気の原因として注目されています。お口の中でも口臭予防や唾液分泌に、効果があるのではないでしょうか。
フラボノイドが働くと、口臭の原因となる物質を化学変化させることで口臭を抑えこむといわれています。
私は昔から梅干しを食べて出かけると事故に遭わないと、祖母から言われてきました。皆さんも出かける前に梅干しを食べる習慣をつけるのはどうでしょう。
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2007/01/15 |
歯ブラシの選び方 |
歯をむし歯にさせない、歯周病を防ぐ、口臭を防止するなどのために自分に合った歯ブラシを選び、正しく使いましょう。
歯ブラシを選ぶといっても現在いろいろな種類、形の歯ブラシが販売されています。
ここでは基本的な選択基準をご紹介致します。
◎毛先の大きさ
毛先の面積が大きいからといって汚れがよく落ちるとは限りません。
一般には毛先の大きさが小さい方がよく磨ける傾向にあります。
毛先をいかにコントロールするかによって大きく違いますが、個人に合った毛先の大きさで、使いやすいものを選択しましょう。
◎毛先の硬さ
毛先の硬さは大きく分けてやわらかい・ふつう・かたいの3種類あります。
磨くときに力を入れやすい人がかたい種類の歯ブラシを使うと歯の汚れだけでなく健康な歯肉(歯ぐき)まで削ってしまいます。力を入れてしまう人は入れないように注意して、ふつう又は、やわらかめを使うとよいでしょう。
しかし、毛先の硬さの選択はお口の中の状態によっても一人一人違います。一度ご相談されてみてはいかがでしょう。
◎柄の長さ
歯ブラシの長さはさまざまです。長すぎても短すぎても効率は悪くなります。
当院では、ブラッシング指導も行っていますので、お気軽におたずね下さい。
ご自分に合った歯ブラシで、正しいブラッシングを行っていきましょう。
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